運営方針

運営方針

研究室の理念的目標

当研究室では以下の2つの目標をもって、様々な活動を行う。

1. 地球環境問題を中心として、良質の研究成果を輩出し、環境問題の定量的な把握・政策策定のための情報提供等を通じて世の中の役に立つ。

2. 独創的な問題設定、問題や事象の適切な把握とそこへ向けたアプローチの選定、効果的な結論の導出までを完遂できる基礎を身に着け、俯瞰的な視点で情報収集と分析ができる人材を輩出することを目標とする。いずれの分野に進んだとしても国際的にトップを目指し、リーダーとして活躍できる人材を目指してもらいたい。

研究室の教育方針

当研究室では、以下のような人材を輩出することを目標とする。

  1. 地球環境や環境システム、脱炭素、エネルギーシステムといった分野に関する基礎知識を有し、地球環境問題に対する適切な基礎知識を提供する

  2. 環境と人間社会の関りを体系的・総合的に捉え、そこから環境問題あるいは社会経済的な問題の解決策を考えることができるように、シミュレーションモデル開発を通じて、経済や社会をシステム的に捉える教育を行う

  3. 上記のためにシミュレーションモデルに関するプログラミングやデータ解析に関する基礎的な技術を身に着けられるように、専用のゼミ等を通じて指導を行う

  4. 論理的な思考を行い、自身の考えを論理整合的に表現できるよう論文執筆や発表方法について丁寧な指導を行う

多くの人は修士課程で当研究室を離れることから、修士課程修了時に企業や官庁へ就職した時に論理的思考方法やデータ解析に関する基礎的な素養などを身に着け、理系・文系を問わず世界で活躍できる人材を輩出することを目標にします。

学士・修士課程卒業までの教育

学士論文、修士論文の執筆を通じて、上述の目標を達成できるよう教員スタッフは様々な取り組みを行います。

  • ゼミでは積極的に発言をして、自分の考えを表現できるような場を作ります。

  • 問題の把握、情報収集の方法、問題へのアプローチ方法の選定と結果の解釈といった研究活動全般を主体的に実行できるようにゼミや研究打ち合わせでは単に答えを与えるだけでなく自分で考える力を身に着けるように促します。

  • 研究室コミュニティでそれぞれの役割を認識し、組織の中でどのようにふるまうべきか、といったことを自ら考え、先輩・後輩・同輩らとともに組織運営を積極的に行うように促します。

  • 昨今のIT技術の進歩にもできるだけ追いついていくために、積極的に新しいITツールを活用するように様々な情報提供を教員が行います。

上記以外に基本的な研究作法や論文執筆方法、プログラミング等の技術的なことについては適宜指導していきます。ただし、教員スタッフも同時に一研究者として新しいことを学ぶ立場でもあり、学生とともに新しいことにチャレンジし、知識や技術を習得できるように努めます。

テーマ設定

テーマは基本的に、研究室スタッフが最終決定しますが、個々人の好みや適性、その時の時流に乗っている研究テーマなど様々なことを考慮して決定していきたいと思います。また、大きな研究のテーマは最初に決まるものの、最終的な目標地点、採用する手法などは研究を実施しながら、その進展に応じて決まっていきます。もしかしたら、途中で大きく変わる可能性もあることは理解しておいてください。また、学部から研究室配属された場合、修士課程では卒業論文の延長となる研究テーマになる可能性が高いですが、その限りではありません。これは修士課程から博士課程に進む場合も同様です。

組織としての研究室

社会には様々な組織体がありますが、研究室というのもまた一つの組織です。そして、組織を動かしていくのはそこに属する人です。その組織が良くなるか悪くなるかは所属している人次第です。そこで、以下について是非考えてください。

  • 研究室という組織の中で自分に与えられた役割を認識、あるいは積極的に自分の役割を付与、研究室の目標に向けて貢献する

  • 学年によってその役割が変わる

  • ゼミの所属によって変わる

  • 同じ学年内でも研究でリードする人、人と人のコミュニケーションをつなぐ人などがいるはずです

また組織には当研究室もそうであるように多くの場合歴史があります。そこには、先人たちが残したモノや知恵もあれば、文化もあります。それらを私たちは継承しつつ次の世代へバトンを託していきます。なので、以下のことを実施してください。

  • 過去の先輩たちの方法ややり方などの良い面を取り入れ、それをさらに進化させる

  • 研究室で得られたノウハウを次の世代へ伝えていく

年間スケジュール

1. 4回生で研究室配属された場合

B4期間

5-6月 所属ゼミの決定。研究中分類の仮決定

7-8月 院試に向けた準備に集中

9-12月 研究を実施

12-1月 論文執筆と研究実施を同時並行

12月下旬 中間発表会(最終結果前の状態で論文のおおよその構成を決定)

1月下旬 卒論提出

2月上旬 発表会

2月-3月末 国内学会論文の執筆(環境システム、地球環境シンポジウムなど)及び提出

M1期間

前期 卒業に必要な単位を取得する。修士論文に向けた方向性、テーマの選定、卒論をさらに進めるなどの作業

秋 学会で発表

1-3月 国内学会論文の執筆(環境システム、地球環境シンポジウムなど)及び提出)

M2期間

4-7月 研究

8月 中間発表

12月 英語ジャーナルの提出

1月 修士論文提出

2月 修士発表会

3月 国内学会論文の執筆(環境システム、地球環境シンポジウムなど)及び提出。後輩へ引継ぎ

2. 修士から配属された場合

M1期間

5-6月 所属ゼミの決定。研究中分類の仮決定

7-12月 研究を実施

12月下旬 中間発表会(最終結果前の状態で論文のおおよその構成を決定)

2月-3月末 国内学会論文の執筆(環境システム、地球環境シンポジウムなど)及び提出

M2期間

4回生で研究室配属された場合と同じ

3. 博士課程

明確なスケジュールはなし。

3年間で英語論文を2本執筆。あわせて国内学会論文も積極的に執筆

途中海外で長期滞在があることもあります